昨日、ある女の子が、突然お母さんと一緒に、相談支援事業所まごころランドを訪ねてきました。
20歳だと言うのに、とっても、小さくて、とっても控えめで、でもとってもかわいい女の子でした。
ゆっくり、これまでの経過を聞きました。お母さんの方が必死にお話しする為、その女の子は、ほとんど何もしゃべらず、ただ、にこにこしながら聞いていました。
小学校、中学校、高校と普通科に通学し、学習の遅れは目立つものの、特に発達相談を受けるわかでもなく、12年間必死に、なんとかみんなについて行けるよう頑張って来たようです。
でも、結局、高校を卒業したものの、就職が出来ず、自宅にいました。
高校卒業後、面接も受けましたが、落とされてしまい、やっと小さな会社に就職出来たときは、本当にうれしくって、どんなにつらい事も、泣き言一つ言わずに、頑張りました。やけどをしたり、怪我も絶えなかったようですが、働かせてもらえる事に感謝し、毎日頑張りました。
10日ほど働いたある日、社長に呼び出され、突然解雇を言い渡されました。何がなんだかわからないまま、何も言えずに、うちに帰り、ただただ、悲しくて泣くばかりでした。
泣いて過ごした1年後、やっとまごころランドにやって来ました。
思いっ切って受けたたくさんの検査で、染色体異常が発見され、やっと、自分の障害がわかりました。知的な遅れもわかり、なぜ今まで誰も、彼女の障害に気づかなかったのか・・・
彼女が病院に行かなかったのは、きっと自分の障害がわかる事がこわかったのだと思います。彼女の為に一生懸命頑張ってくれるお母さんの為にも、彼女は頑張り続けるしかなかったのだと、思います。
今彼女は20歳です。本当なら、青春まっただ中の一番幸せな時です。
この20年間、ただ、頑張り続けた彼女は、私の前でも、黙ってにこにことしていました。
「まごころランドに来てくれてありがとう。これからは、幸せになれるよう、一緒に考えて行こうね」と言葉をかけた途端、彼女は、急に、声を出して、泣きだしました。
失った時間はどうであれ、今彼女はやっとまごころランドにたどり着きました。まごころランドに来てくれてありがとう!!
これから、一緒に幸せになれるよう、頑張ろうね!!
和歌山県有田川町にあるまごころランドは、訪問介護、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、移動支援、介護タクシー、そして、相談支援事業を行っています。
どんな小さな事も、遠慮なく、相談に来て下さいね!